【コンペ#03】玉善 家のデザインコンペティション 中川エリカ賞受賞!!
土木建築工学科4年、福田 理緒さん 特別賞「中川エリカ賞」受賞!!
第1回 玉善 家のデザインコンペティションにおいて、土木建築工学科4年、福田 理緒さんの作品「テキトウないえたち」が、208エントリー104作品の中から14作品がノミネートされ、令和4年8月23日にオンラインで行われた、最終審査会において、特別賞「中川エリカ賞」を受賞しました、おめでとうございます!!
第1回 玉善 家のデザインコンペティション「進化する住まいかた-住まうと働くを共にする家-」
コロナ禍が続き、住まいが住空間だけに⽌まらず、仕事を住まいの中に持ち込まなければならなくなった状況を踏まえて、「住む事と働く事を共有させながら、決して空間を分断し閉ざすのでは無く、家族の気配や繋がりを感じられる、安⼼と安らぎのある楽しい家」というテーマに全国の学生が自由な発想で提案を行いました。【株式会社玉善HPより】
審査講評
今回のコンペは、大学生中心による非常にレベルの高いコンペで、この世代にしか出せないメッセージ性の強いものでした。福田さんの作品は参加学生のなかでは、最年少の作品でした。受賞の理由は最年少だからという理由ではなく、104作品の中でも目にとまる、生活のシーンを具体的に想定し変化を受け止められる家として、非常にセンスの光る作品と建築家から講評されました。福田さんは2年生の時から主体的に毎年着実に作品を設計してきました。彼女の実力は、今回のコンペで、建築学科大学院・大学生達と肩を並べるところまで登り詰めました。今後は表現力という新たな【武器】を携え挑戦し続ける彼女の将来が楽しみです!!
建築家 中川エリカさんの講評
「最も若い募集者による入選作。建築の専門的な教育を十分に受ける前の状態でありながら、住み方や住む人の変化、住む期間の違いに対応できる家を「テキトウ」と名付けて評価する鋭い感性や、具体的な住人による具体的なライフスタイルを想定しながら、内外を横断する生活シーンを生き生きとプレゼンテーションした点に評価が集まった。住むことと働くことにとどまらず、生きる上での様々なアクティビティ全てを等身大に巻き込んでしまうようなおおらかさに可能性を感じた。」
今回のコンペに参加しようと思ったきっかけは?
コンペに参加したときは、3年の集合住宅の設計がひと段落して、恐らく高専最後の暇な春休みであろう3年の春休みをどう過ごそうか考えていました。私は一応編入を目指している身なので、めちゃ勉強せねば…と考える一方、落ち着いてコンペの作品に向き合えるのはこの春休みが最後かな、と思ったので、コンペサイトで一番面白そうだった玉善のコンペに参加することにしました。(ちなみに勉強はあんましてなかったです😇)
CONCEPT
タイトルにある通り、「テキトウ」です。これは「適当」と「テキトー」を合わせた造語みたいなものです。
まず、「適当」について。
コロナで引きこもり生活が強いられたとき、ずっと一人で誰とも話さず一日中過ごしていました。元々一人で過ごすことは好きでしたが、毎日誰とも会わないで過ごすことが案外きついことに気付きました。その中で、人は、一人で過ごしたいときもあるし、身内と過ごしたいときもあるし、他人と過ごしたいときもあるんじゃないか?ということを考え、一つの敷地に3つの「適当な」人間関係が備わっていることを重要視しました。
次に「テキトー」について。
最近よく家の広告で「リモートワーク対応!ミニ書斎スペース付き!」みたいなものをよく見かけますが、誰もが毎日「書斎=仕事場」として使い続けるでしょうか?多分途中でスマホをいじりたくなったり、運動したくなったり、人と話したくなったり、絵を描きたくなったりするはずです。昔の農民の家の土間が食事や仕事、休息などあらゆる用途で使われていたように、「何してもOKな部屋」くらいが人間にとって丁度良いはずです。そのため、今回の設計では、部屋そのものの用途は特定せず、何してもいい「テキトー」な部屋をつくることを意識しました。
制作過程でこだわったこと、苦労したことは?
コンセプトをちゃんと形にすることをこだわりましたが、それがめちゃくちゃ難しかったです。「テキトー」で「適当」って何なんだよ……と、我ながら苦しみました。とりあえずエスキスを何回もしましたがイマイチしっくりせず、結局形が固まったのは、4月末とかで、そこから締め切りまで時間があまりなかったので、GWはほぼプレボ作成で終わりました。
最後に
賞を受賞することが目的でコンペには参加していません。ただ賞をいただき、誰かに評価されると素直に嬉しいものです。今回は金賞発表の後、一番最後に福田さんの作品が憧れの建築家から選ばれ、思わず歓声を上げました、それぐらい嬉しかったですね。
参加することに意義がある、そのとおりだと思います。挑戦しないとなにもはじまらないからです。そして愚直に【やり続ける】ことにこそ意味があります。ただ一方で、賞を受賞して、勝つことで見えてくる、その先の景色があることも確かです。今回の受賞を次のステップの糧にして【やり続ける!】そうすると、どんどん新しい可能性の扉が見えてくると思います!!どうせやるなら、【楽しんでやり続けましょう!!】:指導教員より